故郷はいつも温かい 



今年も主人の故郷にお墓参りができた。
結婚して40年近くなると、私にとっても故郷になってしまうから不思議だ。
道路が整備されたり橋が架け替えられたりとそれなりに変化はあるけれども

遠くの山並みや豊かな川の流れは
40年前と変わらずホッとする。
そして、何より嬉しいのはご近所の方たちの人情の温かいことだ。
「あれ、金ちゃん帰ってきただか!良くまあ・・」と
自分の畑で採ったナス、キュウリ、トマト、カボチャ等々届けてくれる。
沢山いただいた野菜は食べきれず
おみやげに持ち帰えり塩漬けにした。


この故郷で初めて食べるものがあった。
今ではメジャーになった「おやき」や海藻をひやし固めた「えご」
自家製の「うりの粕漬け」どれも素朴で美味しい。
今回初めて食べた「キュウリの佃煮」は意表を突いた傑作である。

子供達はかれこれ20年ぶり位だろうか。
長女夫婦、次女夫婦も同行したので賑やかなお墓参りとなった。
何かの折りに自分たちのルーツがここにも在る事を
思い出してくれれば良いと思う。

(8月30日 和さん記)



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熟年夫婦の田園生活 車椅子の視線から