帰 路

 
 
10月9日(土) 小雨

家に帰る日である。予報どおり長野県は雨になった。幸い小雨である。
姉夫婦はこれから北陸自動車道を利用して能登へ旅行するというので、早めに出発した。
金さん&和さんは、相談して金さんが高校時代に下宿していた長野市桐原のNさんの家に寄ることにした。
高校卒業と同時に上京した金さんは、その後Nさんの家に行っていない。
年賀状のやりとりだけしていたNさんの奥さんから、Nさんの訃報を受け取ってからまだ一年経っていない。
長野市桐原は、50年も経ってどう変わっているだろうか?
住所と50年前の記憶を頼りに、ナビを使って長野市桐原へ行って見た。
金さんが下宿していた当時には人家よりも麦畑が多かったように記憶していたが、大きく変わっている。
畑だったところに広い道路ができて、店舗や家がぎっしり並んでいる。
マンションだろうか、ビルもたくさん建っていた。
道路は通行が激しく自動車を停めるところも見つからない。
広い道路から少し入ったところに自動車を停めて、和さんが住所を書いた紙でNさん宅を探す。
程なくして見つかったらしい。しかし、残念なことに留守だった。
和さんが、玄関の取っ手に名刺と土産を入れた紙袋を吊して来たという。
留守でお会いできなかったのは残念だったが、またいつかあるだろう。
兎に角、長野市のこの辺の事情が少しわかったのは収穫だった。
夜、埼玉の家にNさんの奥さんから電話があた。
奥さんも、「会えなくて残念だわ!」と留守にしたことを残念がっていた。


後は埼玉の家に帰るだけである。
金さん&和さんで須坂長野東IC から上信越自動車道に入り
帰路につこうと相談
その前に予定していた「そば処小杉の須坂店」でお蕎麦をたべることにした。
信州旅行で奈良井宿でも蕎麦を食べ、
長野市でも蕎麦を食べれれば言うことはない。
小杉の蕎麦は評判通り美味しかった。
金さん&和さんは、露そば天ざると雪そば天ざるを食べたが
どちらかというと
金さんは露そばが、和さんは雪そばが、より美味しいと思った。

須坂長野東IC から上信越自動車道に入り一路東京方面へ、途中の松代PAと甘楽PAでしばし、トイレ休憩をとる。
雨は降っているが、「桐生の魁人(かいと)のところに寄って信州のお土産置いていこうか?」と相談して
藤岡JCTで関越自動車道に入り、高崎JCTから北関東自動車道に入る。
この道路も東北自動車道との間が全線で通じていない。一部未工事である。
それでも、高崎JCTから太田桐生ICまでは開通していると言うので、
折角の機会だから桐生に向かう。

雨が降っているからだろうか?
あるいは、まだ全線が開通していないからだろうか?
通行量はそれほど多くない。
桐生の次女のところに着いたときは午後4時を過ぎていた。
和さんを見つけた孫の魁人(かいと)は
「わーい ババだ−!」と飛び上がらんばかりに喜こんだらしい。
車で待っている金さんのところにママに抱かれてやってきたが
寝起きにしては良い顔をしていた。

ことしの信州旅行が無事終わった。
和さん、長距離運転本当にご苦労さまでした!!




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熟年夫婦の田園生活 車椅子の視線から