車椅子で小樽の街並みを散策


○下船 (7月20日(水)) 曇一時晴

新日本海フェリー(らいらっく号)が小樽港についたのが定刻の午前4時10分である。身体障害者は4時頃までに3Fに集合するように言われていたので、支度して3Fに下りると自衛隊員でごったがえしていた。自衛隊の次に障害者が優先的に下船することになり、専用のエレベーターで自動車を格納している1階に下りて、自動車に乗車して下船の合図を待った。
定刻の4時30から
@自衛隊
A障害者を乗せた自動車
B一般車 下船がはじまる。
自動車を預けていない乗客は別に下船したようである。

○小樽観光の準備

朝の5時市内観光にはまだ早い。小樽フェリーターミナルの1階障害者用トイレにより、2階レストランで海を眺めながら朝食をとる。自衛隊員も何人か食事していた。
朝食の後で、小樽フェリーターミナルに置いてあった「小樽観光マップ」と、持参した「まっぷる」の「札幌、小樽、富良野」を前にして、金さん&和さんで作戦会議(?)をした。

○小樽観光

北海道旅行の最初が小樽観光である。
時間が午前5時半と早いので、車椅子では回れない市街から離れた所からオデッセイで回ることにした。
最初が重要文化財の「旧日本郵船小樽支店」の建物である。まだ開いていないので中には入れない。次が「にしん御殿」と水族館のある祝津に行ってみた。祝津では、犬と散歩する婦人が目に付いた。
祝津から小樽の市街に戻り、小樽市内が見渡せるという天狗山へ行って見た。
重要文化財旧日本郵船小樽支店 にしん御殿

天狗山から小樽フェリーターミナルに戻って、一階にある障害者用トイレによってから小樽ビ−ルパーキングに自動車(オデッセイ)を預ける。そこからは車椅子での小樽観光である。
車椅子で小樽運河に遊び、日銀通りと近くにある、「ホテル1−2−3」、「小樽グランドホテルクラシック」の建物を見る。北のウォ−ル街と呼ばれる地区では、「旧北海道銀行本店」、「旧三井銀行」、「日本銀行旧小樽支店」などの建物が競うように建っている。かって栄えた街小樽をゆっくり見学した。

小樽運河で ホテル1−2−3前で 日本銀行旧小樽支店

日銀通りを引き返して境町通りに入った。和さんの提案でメルヘン交差点まで行ってみることにする。
時間も10時を過ぎているので観光客が増えている。しかし、あの東京の浅草や銀座の賑わいとはひと味違う。
境町通りの街並みを見ながら車椅子でのんびり行くと、昆布店の

「一週間食べたら鏡をご覧ください 貴女も楊貴妃になれます」
「お父さん預かります」


という意味深な宣伝文句が目に入った。
小樽は、昆布店と硝子店の多い街である。

後ろが洋菓子屋小樽ルタオ 境町通りで見かけた風景

車椅子を押している和さんがバリアフリーのお店を見付けた。「北一硝子5号館」である。店の奥にあるトイレの前でお掃除をしていたおばさんが「いらっしゃいませ どうぞ」と言って車椅子マークのついたトイレのドアを開けてくれた。「北一硝子5号館」のトイレは車椅子で境町通りを見学していて往路と帰路の二度利用させてもらった。小樽は歴史的建造物の多い歴史と文化の薫る街である。そんなレトロの街の中に障害者に優しい店があるのが金さんには嬉しかった。

メルヘン交差点の角にある小樽オルゴ−ル堂にはオルゴ−ルがたくさん並んでいた。
観光客も多く、土産物を選ぶのは日本人だけでない。老若男女の外国人それも東洋の外国人の観光客が多いのが目に付いた。
引き返すため、メルヘン交差点で信号を待ちながら「ゆっくりしてコーヒーを飲みたいね」と和さんが言うので探すと、メルヘン交差点の向こう側に洋菓子屋「小樽ルタオ」が見える。エレベーターで二階に行きイスに腰掛けると、車椅子を押していた和さんの気分が落ち着いたらしい。コーヒーも美味しかった。
ルタオは三階が見学自由の展望塔になっていた。

お昼は「お寿司を食べよう!」と金さん&和さんの意見が一致し「巽寿司境町店」に入った。
金さん&和さんともに「巽にぎり」2500円のお寿司を食べた。
このお寿司やに入ったのは、車椅子で入りやすいという単純な理由である。しかし、入ったのは正解だった。
お寿司は美味しかったし、サービスのかに汁も美味しかった。
付いていた刺身イカの松前漬けが美味しかったので、お酒が好きな
隣家の旦那さんのお土産にしたほどである。

巽寿司境町店:http://www.sushiotaru.com/

小樽ビ−ルパーキングに戻ると昔のお兄さんが「車椅子を乗せる前に精算を済ませた方がいいよ」と
親切に言った。車を車椅子を乗せやすい広い所に移動させて車椅子を乗せる間に、駐車時間が進むのを心配して言ってくれたらしい。

「小樽に来たのだから寄ってみよう」と言って寄った「石原裕次郎記念館」にはがっかりした。石原裕次郎の愛車や衣装が展示されているらしいが、1500円払って見る価値はないと、有料の展示室には寄らずに記念館を後にした。

○早めに宿へ


金さんだけでなく、車椅子を押していた和さんの
ためにも早めにゆっくりしたい。
午後3時頃、小樽から2,30分の所にある
今日の宿
「かんぽの宿(朝里荘)」に到着した。
宿につくとバリアフリールームを予約していたので
金さんも部屋のお風呂にゆっくり入った。




小樽簡易保険加入者ホーム:かんぽの宿(朝里荘)

   〒047-0192 北海道小樽市朝里川温泉2丁目670番地
   TEL/FAX TEL 0134-54-8511
   
小樽の奥座敷といわれる、ゆらぎの里朝里川温泉郷に位置し、周りに観光名所も豊富です。
身体のご不自由な方や高齢者の方でも安心してご利用頂ける走行リフトを完備したバリアフリールームをご用意しております。
また、室内は車イスのご利用に配慮したスペースを確保しており、介助者と一緒に入れるユニットバス、介護用ベッドなど、設備も充実しております。


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