○ 信州の鎌倉別所温泉
嬉しいことに2010年3月8日(月曜日)の長野県の天気予報は曇から晴れである。
金さん&和さんは、あらかじめ同級会の帰りに、鹿教湯温泉でもう一泊する予定をたてていた。
天気予報を見て、せっかくだから鹿教湯温泉に行く前に別所温泉も見て行こうと決めた。
二人とも別所温泉には行ったことがない。
訪れるなら今よりも秋の方が良いのだがついでということもある。
それに鹿教湯温泉の旅館には午後3時頃に着けば良いので時間もある。
上山田温泉から別所温泉へは自動車で30分ぐらいで行けるという。
別所温泉から鹿教湯温泉もそれほどかからないだろう。
暖かい時季にまた訪れるにしても、急きょこの機会に少し別所温泉を見ておこうということになった。
ただ別所温泉は信州の鎌倉と呼ばれているところである。
坂の多い土地では車椅子で「古寺古塔めぐり」をするのには限界があるだろう。
石段で車椅子では行けないところや雪が積もっているので、
車椅子では行けないところもあるかも知れない。
「そういうところでは、金さんは車の中で待っていることにしよう」、話しは簡単にまとまった。
上山田温泉は千曲川の西側である。別所温泉も同じで上田市の千曲川の西側にあるから、
千曲川の東側を通る国道18号に戻らないで、このまま西側の一般道を行くことにした。
しかし、ドライブ旅行では思わぬところが工事中で交通止めにぶつかることがある。
この日も上田の手前で「工事中交通止め」にぶつかった。迂回路が表示に沿っていくと国道18号に戻っている。
結局国道18号で上田に向かった。
上田市上塩尻東で右折して再び千曲川を渡りナビの通り別所温泉に向かう。
別所温泉に近くなると道路に雪はないが周辺の山は真っ白でかなり降ったことがわかった。
最初、別所温泉では八角三重塔で知られる安楽寺と北向観音を見ることにしていた。
上田電鉄別所線の別所温泉駅で和さんがもらってきた観光案内の地図を見て安楽寺に向かう。
すれ違いが出来そうもない狭い道を行くと安楽寺の入り口近くに駐車場があった。
車椅子での見学は無理そうである。予定通り金さんは一人駐車場の自動車の中で待っていた。
北向観音も雪が多そうである。
この日別所温泉では、和さんが安楽寺にある八角三重塔を見てきただけで北向観音などには寄らなかった。
こんど別所温泉には雪のない暖かい季節に来ようと思う。
(写真左 別所温泉街)
(写真右 安楽寺への途中の坂道で)
※ 上の3枚のデジカメの撮影は和さん
○ 無言館に寄る
雪の別所温泉の様子が少しわかったので、
早めに切り上げ無言館(戦没画学生慰霊美術館)に寄って見た。
ここは塩田平の小高い丘の上にあるので車椅子で降りると手が凍えるほど寒かった。
無言館は窪島誠一郎氏により、信濃デッサン館の分館として平成9年に開館した美術館である。
第二次世界大戦中、志半ばで戦場に散った画学生たちの残した絵画や作品などを、窪島誠一郎氏が
自らも出征経験を持つ画家の野見山暁治氏とともに全国を回って、戦没画学生の遺族を訪問して蒐集
したものを収蔵、展示しているという。
【住所】〒386-1213 上田市古安曽3462
【電話】0268-37-1650
(上の写真は上田市役所 - 信州上田観光情報 よりお借りしました。)
寒い館内で作品を見ていると太平洋戦争に出征した画学生や夭折した画家たちの無念の声が聞こえてくるような気がした。
そして、幼くして養子に出され養父母の元で育った窪島誠一郎氏が、実父の作家水上勉氏や実母をどのように思ったかに興味を感じた。
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